平成25年度 特許庁産業財産権制度各国比較調査研究等事業
アフリカ諸国における知的財産権制度運用実態
及び域外主要国による知財活動に関する調査研究報告書
平成26年2月
一般社団法人
日本国際知的財産保護協会
はじめに
アフリカ諸国は、近年、急速に経済発展を遂げており、ポストBRICs候補として産 業界から注目を集めている。
我が国としても、2008年の第4回アフリカ開発会議(TICAD VI)にて、アフリカへの
政府開発援助(ODA)及び直接投資残高の倍増を公約に掲げ、アフリカの発展を推進して
きた。また2013年には、「躍動するアフリカと手を携えて-質の高い成長を目指して-」
をテーマとするTICAD Vが開催され、引き続きアフリカの発展を目的とした支援は増加
すると予測される。
一方で、アフリカ諸国の産業財産権制度・運用については未整備部分が多く、アフリカ 諸国における我が国の産業界の発展のためには、当該整備への先進諸国からの支援が必要 である。そして、着実に変化しつつあるアフリカにおいて、当該支援を効果的に行ってい くためには、アフリカ諸国における知的財産制度・運用、各国企業のアフリカにおける知 財活動及びその成功事例、並びに先進諸国による知財面におけるアフリカ支援の動向等に 関する最新情報を分析し、把握しておく必要がある。
また、我が国企業のアフリカ進出を支援していくにあたり、アフリカ各国における、知 的財産制度の運用状況や、主要先進国企業の知的財産活動及びその成功事例等などの、我 が国企業がアフリカにおける知的財産戦略を検討するための情報を把握しておく必要があ る。
しかしながら、特にTICAD VI以降のアフリカについて、上述の点について情報を収集
し、分析したものはない。そこで本調査研究では、我が国のアフリカ諸国への知財面を中 心とした支援の在り方や、我が国企業がアフリカ諸国において取るべき知財戦略等を検討 する際の基礎資料とするために、アフリカ諸国における知的財産権制度の運用実態や、産 業界によるアフリカ諸国における知的財産権の権利化・権利活用の実態、域外主要国政府
によるアフリカ諸国への知財面における支援状況等の調査・分析をすることを目的とする。
本調査研究は、実務家・学界の有識者から構成された委員会において調査の進め方や報 告書のとりまとめを検討した。国内外でご協力・ご指導いただいた皆様に心から感謝申し 上げるとともに、本報告書が我が国のアフリカ諸国への知財面を中心とした支援の在り方 や、我が国企業のアフリカ諸国において取るべき知財戦略等を検討する際の基礎資料とし て広く活用されれば幸いである。
平成26年2月28日
委員等名簿
委員長 岡田 宏之 なぎさ特許事務所 所長 弁理士
委員 伊藤(荒井)三奈 ベーカー&マッケンジー法律事務所 外国法事務弁護士
委員 笹岡 雄一 明治大学ガバナンス研究科 教授
委員 平野 克己 日本貿易振興機構アジア経済研究所 上席主任調査研究員
委員 別所 弘和 本田技研工業株式会社 知的財産部長
委員 吉岡 章夫 日本電気株式会社 知的財産開発推進部マネージャー
オブザーバ 伊藤 國久 特許庁総務部国際協力課長
速水 雄太 特許庁総務部国際協力課 課長補佐
野田 洋平 特許庁総務部国際協力課 課長補佐
津田 真吾 特許庁総務部国際協力課 課長補佐
福田 岳史 特許庁総務部国際協力課 国際情報専門官
齋藤 理恵 特許庁総務部国際協力課 地域協力第二係
事務局 阿久津 剛史 一般社団法人日本国際知的財産保護協会国際法制研究所主任研究員
開高 敬 一般社団法人日本国際知的財産保護協会国際法制研究所主任研究員
澁谷 浩司 一般社団法人日本国際知的財産保護協会国際法制研究所主任研究員
水野 裕宣 一般社団法人日本国際知的財産保護協会国際法制研究所主任研究員
南 政江 一般社団法人日本国際知的財産保護協会国際法制研究所主任研究員
本調査にご協力頂いた法律事務所一覧(海外) Adams&Adams (South Africa)
Spoor&Fisher South Africa (South Africa) SJ Pluke (South Africa)
Baker & McKenzie Cairo (Egypt)
ABU-GHAZALEH INTELLECTUAL PROPERTY | AGIP Egypt(Egypt) Saba&Co Egypt (Egypt)
Abdelhadi Intellectual Property (Egypt) A. Sadek Elias Law Office (Egypt)
Hamilton Harrison & Mathews (Kenya)
ABU-GHAZALEH INTELLECTUAL PROPERTY | AGIP Morocco(Morocco) Saba&Co Morocco (Morocco)
BENNANI & ASSOCIÉS (Morocco)
G. Elias & Co (Nigeria)
Jackson, Etti & Edu (Nigeria) Aluko & Oyebode (Nigeria) Banwo & Ighodalo (Nigeria)
Baker & McKenzie London (United Kingdom) REDDIE&GROSE (United Kingdom)
Lysaght&Co (Jersey Island) (United Kingdom) Spoor&Fisher UK (Jersey Island) (United Kingdom)
CPA GLOBAL Head Office (Jersey Island) (United Kingdom)
Brevalex (France)
CABINET FEDIT-LORIOT (France) Cabinet ISIS (Paris) (France)
Baker & McKenzie Dusseldolf (Germany) HOFFMANN・EITLE(Germany)
VOSSIUS&PARTNER (Germany) BOEHMERT&BOEHMERT (Germany)
IP vocate Africa Brussels Office (Belgium)
HAYNES AND BOONE, LLP (USA)
Oblon, Spivak, McClelland, Maier & Neustadt, L.L.P. (USA)
LINDA LIU & PARTNERS (China)
China Council for the Promotion of International Trade (China)
本調査にご協力頂いた公的機関一覧(海外)
Companies and Intellectual Property Commission, CIPC (South Africa) The North Gauteng High Court, Pretoria (South Africa)
Japan External Trade Organization, JETRO Johannesburg (South Africa)
Moroccan Industrial and Commercial Property Office, OMPIC (Morocco) The Commercial Court of Casablanca (Morocco)
Japan International Cooperation Agency, JICA Morocco (Morocco) Embassy of Japan in Morocco (Morocco)
The Kenya Industrial Property Institute, KIPI (Kenya) Kenya Copyright Board (Kenya)
Anti Counterfeit Agency (Kenya)
Organizaton for Economic Cooperation and Development, OECD (France) Japan External Trade Organization, JETRO Paris (France)
European Patent Office, EPO (Germany)
World Intellectual Property Organization, WIPO (Switzerland)
The Swiss Federal Institute of Intellectual Property, IPI (Switzerland) Japan External Trade Organization, JETRO Geneva (Switzerland)
The United States Patent and Trademark Office, USPTO (USA) The National Institutes of Health, NIH (USA)
U.S. Department of State (USA)
Hanyang University (Korea)
The Korea Intellectual Property Protection Association, KIPRA (Korea) Korea Trade-Investment Promotion Agency, KOTRA (Korea)
Japan External Trade Organization, JETRO Seoul (Korea)
本調査にご協力頂いた法律事務所・公的機関一覧(国内)
ベーカー&マッケンジー法律事務所 東京
イグレット知財活用弁理士事務所 橋本千賀子商標特許事務所
青和特許法律事務所 明治大学
目次
1.調査研究の概要
1-1.調査研究目的 1
1-2.調査研究内容 1
1-3.調査研究方法 2
2.各調査対象国の知財を取り巻く状況 2-1.各調査対象国の経済的・文化的基礎情報 5
2-2.各調査対象国の日本との経済的関係 8
3.各調査対象国の知的財産権関連制度 3-1. 調査対象国の知的財産権関連制度の概要 (1)特許 11
(2)実用新案 12
(3)意匠 12
(4)商標 13
3-2.各主要対象国の知的財産権関連制度の概要 (1)南アフリカ 15
(2)エジプト 22
(3)ケニア 27
(4)モロッコ 37
(5)ナイジェリア 44
(6)タンザニア 53
(7)ガーナ 57
(8)アルジェリア 61
(9)カメルーン 63
(10)ジンバブエ 64
(11)ARIPO 70
(12)OAPI 82
4.各調査対象国の知的財産権関連制度の運用実態 (1)南アフリカ 92
(2)エジプト 116
(3)ケニア 132
(4)モロッコ 147
(5)ナイジェリア 160
(6)タンザニア 173
(7)ガーナ 179
(8)アルジェリア 185
(9)カメルーン 191
(10)ジンバブエ 193
(12)OAPI 207
(13)主要対象国以外の各調査対象国 212
5.域外主要国の政府等による調査対象国への支援・協力 (1)米国 241
(2)英国 249
(3)フランス 253
(4)ドイツ 255
(5)スイス 257
(6)韓国 262
(7)中国 271
(8)国際機関 277
(9)日本 282
6.分析 (1)アフリカ全般の知財関連制度及び知財活動状況 299
(2)南アフリカでの知財関連制度・運用上の課題・留意点 301
(3)北アフリカ諸国での知財関連制度・運用上の課題・留意点 303
(4)サブ・サハラ諸国での知財関連制度・運用上の課題・留意点 304
7.まとめ (1)アフリカ諸国への知財面における効果的な支援の具体案 306
(2)アフリカ諸国における知財戦略の具体案 307
(3)その他の課題 308
(添付資料1)アフリカ諸国の産業財産権法一覧
(添付資料2)各調査対象国の知的財産関連制度(国内法制及び条約)
(添付資料3)主要対象国の知的財産関連制度(国内法制及び条約)
(添付資料4)主要対象国の知財庁等のURL等
(添付資料5)エジプト特許庁の審査基準の概要
1.調査研究の概要 1-1.調査研究目的
本調査研究は、我が国のアフリカ諸国への知財面における支援の在り方や、我が国企業 がアフリカ諸国において取るべき知財戦略等を検討する際の基礎資料とするために、アフ リカ諸国における知的財産権制度の運用実態や、産業界によるアフリカ諸国における広範 囲な国内外文献調査や国内外ヒアリング調査を実施し、知的財産権の権利化・権利活用の 実態、域外主要国政府によるアフリカ諸国への知財面における支援状況等の調査・分析を することを目的とする。
1-2.調査研究内容 (1)調査研究対象
アフリカ54か国、アフリカ広域知的財産機関(ARIPO)、及びアフリカ知的財産機関
(OAPI)を調査研究対象(以下、調査対象国という)とした。
また、本調査研究において、「主要対象国」とは、南アフリカ、エジプト、ケニア、モ
ロッコ、ナイジェリア、タンザニア、ガーナ、アルジェリア、カメルーン(OAPIを含む)、
ジンバブエ(ARIPOを含む)とした。
また、本調査研究において、「域外主要国」とは、日本、米国、欧州(欧州特許庁(EPO)
等を含む)、中国、韓国とした。 (2)調査研究項目
調査研究対象について、少なくとも以下の調査項目に記載した事項について調査し、分 析等を行うことを目標とした。
<調査項目>
a)各調査対象国の経済的・文化的基礎情報(人口、GDP、言語等)及び日本との経済
的関係(進出企業数、輸出入額、直接投資額等)に関する調査
b)各調査対象国の知的財産権関連制度(特許権、実用新案権、意匠権、商標権、著作 権、不正競争防止法等)及びその運用実態(審査部・審判部等の知財庁の体制、出願件 数推移、裁判所・税関・警察等の体制及びエンフォースメント環境、模倣品の状況、侵
害品摘発実績、権利取得手続及び訴訟手続等に要する時間的・金銭的コスト、主要な法
律事務所、ライセンス契約/海外送金等における規制、運用実態上の課題・留意点・リ
スク等)に関する調査
c)各調査対象国の政府及び団体の知財についての取組み及び知財に対する姿勢(国の
知財戦略、知財政策等決定プロセス、イノベーション政策における知財の位置づけ、国
際会議等における知財に関する発言等)に関する調査
d)企業による調査対象国における知財活動(出願件数、訴訟件数、侵害品取締状況、
ブランディング戦略、ライセンス・技術移転状況等)及びその成功/失敗事例(侵害品
排除やブランディングに成功した例等)に関する調査
e)域外主要国の政府等による知財面における調査対象国への支援・協力(キャパシテ
ィビルディングにおける協力、審査上の協力等)及び域外主要国の政府等による知財面
における自国企業へのアフリカ進出支援(現地駐在員によるサポート、現地情報の提供
等)に関する調査
<分析>
前記調査項目に基づき、少なくとも下記観点を含む分析を行うことを目標とした。また、
各観点について、可能な限り産業毎(製造業、農業、鉱業、建設業等を必要に応じて細分 化する)、国/地域毎、特許・実用・意匠・商標毎等の複数の切り口も考慮した。また、 可能な限り企業の事業活動との関連からも分析した。
a)調査対象国における知財活動について、各国企業と比較した日本企業の強み/弱み の分析
b)調査対象国における各国企業の知財活動の成功/失敗事例の要因等の分析
c)調査対象国における各国企業の知財活動状況(重点分野等)の推移の分析(将来予 測を含む)
d)調査対象国の知財関連制度・運用の使い勝手(権利取得・訴訟等に要する期間、エ ンフォースメント環境、制度と実際の運用との乖離等)の比較分析
e)調査対象国における知財関連制度・運用上の(特に日系企業から見た)課題・留意 点・リスクの分析
f)調査対象国の知的財産権制度・運用を、域外主要国の知的財産権制度・運用と比較 したときの類似・非類似(どの域外主要国の制度・運用と親和性があるか)の分析 g)調査対象国への知財面における支援について、域外主要国政府による支援の間で重 複している点、及び域外主要国政府による支援(特に日本政府による支援)に欠如して いる点の分析
h)我が国が今後行い得る、アフリカ諸国への知財面における効果的な支援の具体案(支
援対象国、制度整備支援、人材育成支援、IT化支援等)の整理及び各案の効果見込み・
課題の分析
i)我が国企業が今後取り得るアフリカ諸国における知財戦略の具体案(知財権を取得 すべき国、取得すべき知財権の種類等)の整理及び各案の効果見込み・課題の分析 1-3.調査研究方法
(1)委員会による検討
本調査研究は、以下の各機能に関して、知的財産の専門家であると同時にアフリカの状 況を熟知している有識者6名からなる委員会の指導、助言を受けて実施した。
a)本調査研究の進め方に関する委員会の機能
・経済的・文化的基礎情報、知的財産権関連制度等に関連する各国の情報収集に対する 助言。
・国内外公開情報の収集に対する助言、情報の所在に対する助言。
・国内外ヒアリング項目の検討及びそのヒアリング先に関する助言・紹介。 b)調査過程における委員会の機能
・前記a)の各調査の段階で行うそれぞれの調査結果に対する分析・評価。 c)結果の取りまとめ及び報告書の作成における委員会の機能
・国内外公開情報調査、国内外ヒアリング調査等から得られた結果の分析・取りまとめ。
・報告書の整理及び取りまとめに関する検討。
(2)国内外公開情報調査
・書籍、論文、当協会蔵書、インターネット等を利用して情報収集をした。
・委員会(有識者)からのヒアリング等により情報収集をした。
・調査対象国の当協会の会員から情報収集をすることにより、言語の問題や多様な情報 へのアクセスの困難性を克服して、文献調査の充実を図った。
・収集した情報を当協会の研究員が整理して取りまとめた。 ・取りまとめた結果を委員会で分析・検討をした。
(3)国内外ヒアリング調査 (3-1)国内ヒアリング調査
a)ヒアリング調査先
・アフリカで事業活動を展開している企業:16社
・アフリカの状況に知見を有する法律事務所:4法律事務所
・アフリカの状況に知見を有する機関:2機関
b)ヒアリング調査の目的
・アフリカ地域における知財制度の運用実態の情報収集 ・アフリカ地域に進出する企業の知財活動状況の情報収集
・今後アフリカを含む新興国に進出するために、日本特許庁に対してアフリカに支援を 希望する事項の情報収集
(3-2)海外ヒアリング調査(アフリカ主要対象国から5か国を委員会で選定)
a)ヒアリング調査先
・南アフリカ:法律事務所3か所、南アフリカ知財庁、高等裁判所、日本の経済団体
・モロッコ:法律事務所3か所、モロッコ知財庁、高等裁判所、日本の経済団体
・エジプト:法律事務所5か所
・ケニア:法律事務所1か所、ケニア知財庁、模倣品取締機関、ケニア著作権委員会
・ナイジェリア:法律事務所4か所
b)ヒアリング調査の目的:アフリカ主要対象国においては以下の目的が挙げられる。 ・アフリカ地域における知財制度の運用実態の情報収集
・アフリカ地域での企業の知財活動状況の情報収集 ・アフリカ主要対象国の知財戦略の情報収集
(3-3)海外ヒアリング調査(域外主要国) a)ヒアリング調査先
・アメリカ合衆国:法律事務所2か所、米国特許商標庁、米国国立衛生研究所、
米国国務省 、企業1社
・イギリス:法律事務所5か所
・フランス:法律事務所3か所、国際機関(OECD)、日本の経済団体
・ドイツ:法律事務所4か所、国際機関(EPO)、企業1社
スイス連邦知財庁(IPI) ・ベルギー:法律事務所1か所
・中国:法律事務所2か所、日本の経済団体、企業4社、
・韓国:法律事務所1か所、大学1校、韓国の経済団体2か所、日本の経済団体
b)ヒアリング調査の目的:域外主要国においては以下の目的が挙げられる。 ・アフリカ地域における知財制度の支援状況の情報収集
2.各調査対象国の知財を取り巻く状況
2-1.各調査対象国の経済的・文化的基礎情報(人口、GDP、言語)
(1)北アフリカ諸国
国名 人口1(万人) GDP2(億円) 言語3
アルジェリア 3,704.1 210,510 アラビア語(国語,公用語),ベルベル語(国語),
フランス語(国民の間で広く用いられている)
エジプト 8,415.0 264,701 アラビア語,都市部では英語も通用
チェニジア 1,091.8 49,489 アラビア語(公用語),フランス語(国民の間で
広く用いられている)
モロッコ 3,285.3 107,111 アラビア語(公用語),ベルベル語(公用語),
フランス語
リビア 652.9 96,367 アラビア語
1 http://www.imf.org/external/pubs/ft/weo/2013/01/weodata/weoselgr.aspx (2013/8/28) 2 http://www.imf.org/external/pubs/ft/weo/2013/01/weodata/weoselgr.aspx (2013/8/28)
(USD1=JPY100換算)
3 http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/s_africa/data.html#section1(2014/1/10) (
(2)サブ・サハラ諸国
4
国名 人口5(万人) GDP6(億円) 言語7
ガーナ 2,492.6 38,939 英語(公用語)
カーボヴェルデ 52.7 1,899 ポルトガル語(公用語),クレオール語
ガンビア 182.5 918 英語(公用語),マンディンゴ語,
ウォロフ語等
ギニア 1,085.4 5,632 フランス語,各民族語(マリンケ,プル,スース
ー等)
ギニアビサウ 157.9 870 ポルトガル語(公用語)
コートジボアール 2,336.8 24,627 フランス語(公用語),各部族語
シエラレオネ 615.6 3,777 英語(公用語),メンデ語,テムネ語他
セネガル 1,311.3 13,864 フランス語(公用語),ウォロフ語など
各民族語
トーゴ 630.4 3,685 フランス語(公用語),エヴェ語,カブレ語他
ナイジェリア 16,475.2 268,708 英語(公用語),各民族語
ニジェール 1,610.2 6,575 フランス語(公用語),ハウサ語等
ブルキナファソ 1,735.8 10,464 フランス語(公用語),モシ語,ディウラ語,グ
ルマンチェ語
ベナン 935.1 7,429 フランス語(公用語)
マリ 1,634.5 10,319 フランス語(公用語),バンバラ語等
モーリタニア 371.5 4,547 アラビア語(公用語、国語),プラール語,ソニ
ンケ語,ウォロフ語(いずれも国語)なお、実務
言語としてフランス語が広く使われている。
リベリア 397.7 1,735 英語(公用語),その他各部族語
アンゴラ 2,021.3 118,719 ポルトガル語(公用語),その他ウンブンドゥ語
等
ガボン 154.1 18,376 仏語(公用語)
カメルーン 2,145.8 25,005 フランス語、英語(共に公用語)、その他各部族
語
コンゴ 409.2 13,692 フランス語(公用語), リンガラ語,キトゥバ
語
コンゴ民主共和国 7,474.9 17,703 フランス語(公用語),キコンゴ語,チルバ語,
リンガラ語,スワヒリ語
4
政府開発援助(ODA)白書 2011年度版
5 http://www.imf.org/external/pubs/ft/weo/2013/01/weodata/weoselgr.aspx (2013/8/28)
(USD1=JPY100換算)
6 http://www.imf.org/external/pubs/ft/weo/2013/01/weodata/weoselgr.aspx (2013/8/28) 7 http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/s_africa/data.html#section1(2014/1/10) (
サントメ・プリンシペ 1.72 264 ポルトガル語
赤道ギニア 74.4 17,206 スペイン語(公用語),仏語(第2公用語),ポ
ルトガル語(第3公用語),ファン語,ブビ語
チャド 1,074.0 10,806 仏語,アラビア語(公用語)
中央アフリカ 486.2 2,172 サンゴ語(公用語,国語),フランス語(公用語)
スーダン 3,438.2 50,593 アラビア語(公用語),英語(公用語)
ウガンダ 3,564.8 21,002 英語,スワヒリ語,ルガンダ語
エチオピア 8,676.8 41,906 アムハラ語,英語
エリトリア 565.9 3,092 ティグリニャ語,アラビア語,諸民族語
ケニア 4,210.4 41,117 スワヒリ語,英語
コモロ連合 6.94 600 フランス語・アラビア語(公用語),コモロ語(ス
ワヒリ語に近い)
ザンビア 1,392.1 20,517 英語(公用語),ベンバ語,ニャンジァ語,トン
ガ語
ジブチ 9.14 1,456 アラビア語,仏語
ジンバブエ 1,297.4 9,802 英語,ショナ語,ンデベレ語
セーシェル 9.2 1,031 英語,仏語,クレオール語
ソマリア 不明 不明 公用語:ソマリ語,アラビア語
第二公用語:英語,イタリア語
タンザニア 4,714.3 28,247 スワヒリ語(国語),英語(公用語)
ブルンジ 877.5 2,475 仏語(公用語),キルンジ語(公用語)
マダガスカル 2,240.8 10,117 マダガスカル語,フランス語(共に公用語)
マラウイ 1,663.2 4,212 チェワ語,英語(以上公用語),各部族語
南スーダン 1,038.6 12,202 英語(公用語),その他部族語多数
モザンビーク 2,245.7 14,600 ポルトガル語
モーリシャス 129.6 11,466 英語(公用語),仏語,クレオール語
ルワンダ 1,042.2 7,223 キニアルワンダ語,英語,仏語
スワジランド 108.0 3,751 英語,シスワティ語
ナミビア 215.6 12,299 英語(公用語),アフリカーンス,独語,その他
部族語
ボツワナ 187.5 17,624 英語,ツワナ語(国語)
南アフリカ 5,119.7 384,315 英語,アフリカーンス語,バンツー諸語(ズール
ー語、ソト語ほか)の合計11が公用語
2-2. 各調査対象国と日本との経済的関係
8
(1)北アフリカ諸国
国名
日本の援助額(億円) 日本との貿易(億円) 日本からの直接投資
(億円)
[アフリカへの
日本進出企業数]9 有償資金
協力
無償資金
協力
技術協力
実績
日本から
の輸出額
日本への
輸入額
アルジェリア 148.50 13.51 68.20 468 224 約9,860(2006年3月末)(国
際協力銀行(JBIC)国際金
融等業務による融資累計額) [2社]
エジプト 6,108.3 1523 657.6 1,750 1,220 36.7(2011/2012年度)
[13社]
スーダン 105 1315 144 42 1,589 データなし[0社]
チェニジア 2,451.57 46.98 228.84 82 125 データなし[4社]
モロッコ 2,702.11 344.43 333.37 655 204 3.72(2011年)[6社]
リビア データ
なし
データ
なし
データ
なし
92 197 データなし[1社]
8 http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/s_africa/data.html#section1(2014/1/10) (
外務省Webサイトより引用)
9
(2)サブ・サハラ諸国
10
国名
日本の援助額(億円) 日本との貿易(億円) 日本からの直接投資
(億円)
[アフリカへの
日本企業進出企業数]11 有償資金
協力
無償資金
協力
技術協
力実績
日本から
の輸出額
日本への
輸入額
ガーナ 1,250.91
(円借款)
951.08 465.37 159.22 118.34 3(1989~2006年累計) [3社]
カーボヴェルデ 44.68 155.64 21.96 6.7745 0.00038 データなし[0社]
ガンビア 0 157.06 27.73 10.2069 0.0333 データなし[0社]
ギニア 160.08 491.75 63.52 27.22 0.37 データなし[0社]
ギニアビサウ 0 158.56 8.4 0.1432 0 なし[0社]
コートジボアール 122 475.33 106.05 139 3.0 データなし[1社]
シエラレオネ 20.00
(円借款)
199.67 43.02 7.515 18.4524 データなし[0社]
セネガル 155.20 1,037.19 343.86 64.18 23.26 データなし [1社]
トーゴ 93.46 160.15 9.17 11.53 0.32 データなし[0社]
ナイジェリア 783.12 476.06 142.70 499 3810 データなし[12社]
ニジェール 32.00 546.30 190.57 15 0.43 データなし[1社]
ブルキナファソ 0 369.7 117.46 0.2864 0.3514 データなし[0社]
ベナン 37.62 346.54 59.94 12.1549 1.4121 データなし[0社]
マリ 87.02 553.41 86.96 43.973 3.031304 データなし[0社]
モーリタニア 110.84 486.36 59.41 28.0324 121.0842 データなし[0社]
リベリア 58.00 214.62 50.40 2,277.85
8
0.0047 約1312.7(2012年)[9社]
アンゴラ 0 393.83 47.89 113.28 21.39 データなし[2社]
ガボン 30.00 46.62 29.76 58 2,187 データなし[0社]
カメルーン 170.67 236.72 48.62 30.10 7.95 データなし[0社]
コンゴ 0 55.17 3.72 16.51 1.29 データなし[0社]
コンゴ民主共和国 355.96 651.17 110.86 52.7 3.18 データなし[0社]
サントメ・プリンシ
ペ
0 54.24 7.08 1.7118 0 データなし[0社]
赤道ギニア 0 11.7 3.10 4.4 2,314 データなし[0社]
チャド 0 83.87 8.30 1.2 0.11 データなし[0社]
中央アフリカ 6.00 400.58 27.90 3.14 1.24 データなし[0社]
スーダン 105 1315 144 42 1,589 データなし[0社]
10
政府開発援助(ODA)白書 2011年度版
11
ウガンダ 287.38 471.21 190.77 4.27 161.13 [1社]
エチオピア 37.0 1,036.74 305.43 49.3 104.4 [1社]
エリトリア 0 126.38 20.66 0.9927 0.01294 データなし[0社]
ケニア 2,708.22 1,261.60 1,012.8
0
648 34 4.16(1989~2004年度) [5社]
コモロ連合 0 67.94 9.04 1.3 0.0599 データなし[0社]
ザンビア 550.08 1,056.66 532.24 55.0 46.2 データなし[2社]
ジブチ 0 261.09 31.88 33.2 6.4 データなし[0社]
ジンバブエ 380.65 556.31 166.70 22.7 24.7 データなし[3社]
セーシェル 0 40.44 15.82 3.6 5.6 データなし[0社]
ソマリア 64.70 333.07 8.71 2.95 0.12 0[0社]
タンザニア 501.51 1,615.80 734.93 264.0 135.7 データなし[3社]
ブルンジ 33.0 247.18 29.22 7.025 0.2570 データなし[0社]
マダガスカル 107 634.03 168.17 16.4741 8.1984 データなし[2社]
マラウイ 331.49 559.79 345.26 32.19 23.78 データなし[1社]
南スーダン 176.12 19.58 0 9 115 データなし[0社]
モザンビーク 92.60 884.32 131.27 108.80 32.29 データなし[2社]
モーリシャス 161.46 57.65 48.73 85.5600 10.9149 データなし[3社]
ルワンダ 46.49 374.61 81.25 16.27 1.96 データなし[0社]
スワジランド 92.60
(円借款)
884.32 131.27 108.80 32.29 データなし[1社]
ナミビア 100.91 65.99 35.17 9 40 データなし[0社]
ボツワナ 132.46 41.57 56.54 31.9 25.6 0[1社]
南アフリカ 201.45 131.96 86.72 3,354 6,361 データなし[56社]
3.各調査対象国の知的財産権関連制度
3-1.調査対象国の知的財産権関連制度の概要
アフリカ各国の産業財産権法一覧表を添付資料1として、各調査対象国の知的財産関連 制度の(国内法制及び条約)を添付資料2として報告書末尾に添付した。
(1)特許
アフリカ諸国の国際条約等への加盟状況を俯瞰すると、パリ条約については、エチオピ ア、カーボヴェルデ、エリトリア、エチオピア、ソマリア、南スーダン、カーボベルデカ ーボヴェルデが加盟していない他は、アフリカ諸国は同条約に加盟している。
WTO協定については、アルジェリア、エチオピア、赤道ギニア、コモロ、リベリア、リ
ビア、セーシェル、スーダン及びサントメ・プリンシペがオブザーバー加盟(加盟申請中)
であり、エリトリア、ソマリア、南スーダンが未加盟であるである以外、他のアフリカ諸
国は同協定に加盟している12。
特許協力条約(Patent Cooperation Treaty, PCT)については、エリトリア、南スーダ
ン、ソマリア、カーボヴェルデ、ブルンジ、コンゴ民主共和国、ジブチ、エチオピア、モ
ーリシャス、カーボヴェルデ、エリトリア、ソマリア、南スーダンが未加盟である以外は、
アフリカ諸国は同条約に加盟している13。
特許法条約(Patent Law Treaty, PLT)については、ナイジェリアが加盟している他は、
アフリカ諸国は同条約に未加盟である14。
上記の国際条約等に未加盟の国々は、ARIPOにもOAPIにも加盟していない国が多く、
知財制度の整備が遅れていることが垣間見える。
各国の法制度の整備状況15をみると、特許法については、アフリカ諸国のいずれの国も
おおむね有しているが、エリトリア、南スーダンでは特許法が制定・施行されておらず、
また、ソマリアでは政変後出願処理が凍結されている16。
出願公開制度については、これを有していない国が多いが、ケニア、モロッコ、モザン
ビーク、サントメ・プリンシペ、タンザニアの旧ザンジバル及び南アフリカ、並びにARIPO
では出願公開制度を有しており、出願日又は優先日のいずれか早い日から 18 月の期間経
過後に出願が公開される。
審査制度については、実体審査制度を有していない国は、アンゴラ、ブルンジ、リベリ ア、リビア、モロッコ、モーリシャス、マラウイ、モザンビーク、ナミビア、ナイジェリ ア、セーシェル、スーダン、シエラレオネ、南アフリカ及びザンビアであり、この他のア
フリカ諸国並びにARIPO及びOAPIは実体審査制度を有している。
特許権の存続期間については、アンゴラ、ソマリアが 15 年、エチオピア、レソト、リ
12 http://www.wto.org/english/thewto_e/whatis_e/tif_e/org6_e.htm
(2014/02/05)
13 http://www.wipo.int/pct/en/pct_contracting_states.html
(2014/02/05)
14 http://www.wipo.int/treaties/en/ShowResults.jsp?lang=en&search_what=B&bo_id=21(2014/02/05)
15 http://www.jpo.go.jp/cgi/link.cgi?url=/torikumi/kokusai/kokusai2/sangyouzasisankenhou_itiran.htm
(2014/02/05)ただし、カーボヴェルデ、エリトリア、ソマリア、南スーダンに関しては情報が提供されてい
ない。
16
ビア、マダガスカル、ガンビア及びウガンダが15年で延長期間5年、その他マラウイ、 ナミビア、セーシェル、タンザニア(タンガニーカ)、ザンビアが独自の存続期間である
他は、アフリカ諸国並びにARIPO及びOAPIにおける存続期間は20年である。
異議申立制度、あるいはそれに類似した制度については、エジプト及びモザンビーク(公
開から起算して60日)、リビア、セーシェル及びチュニジア(公開から起算して2月)、
並びにマラウイ、サントメ・プリンシペ、ザンビア及びジンバブエ(公開から起算して 3
月)には、同制度が設けられている。
無効審判制度、あるいはそれに類似した制度については、特許庁に請求できる無効審判 制度を有している国として、ブルンジ、ボツワナ、コンゴ民主共和国、エジプト、モーリ シャス、マラウイ、セーシェル及びスーダンが挙げられ、それ以外はおおむね裁判所に請 求できる無効審判制度を有している。
(2)実用新案
実用新案制度については、アンゴラ、ブルキナファソ、ベナン、ボツワナ、中央アフリ カ、コンゴ共和国、コートジボアール、カメルーン、エジプト、エチオピア、ガーナ、ギ ニア、赤道ギニア、ギニアビサウ、ケニア、コモロ、レソト、マリ、モーリタニア、モザ ンビーク、ニジェール、ルワンダ、セネガル、スワジランド、トーゴ、チャド、タンザニ
ア及びウガンダ、並びにARIPO及びOAPIが同制度を有している。
審査制度については、このうち実体審査制度を有している国又は国際機関は、ブルキナ ファソ、ベナン、ボツワナ、中央アフリカ、コートジボアール、カメルーン、エジプト、
ギニア、赤道ギニア、ギニアビサウ、コモロ、モーリタニア、モザンビーク、ニジェール、
セネガル、トーゴ及びチャド、並びにARIPOである。
実用新案権の存続期間については、ボツワナ、エジプト、ガーナ、マリ、スワジランド
及びウガンダが7年、エチオピアが5年で延長期間5年、アンゴラが5年で延長期間が5
年ずつで2回、モザンビークが15年、ARIPOが各指定国の国内法に規定される期間であ
る他は、10年である。
異議申立制度については、エジプト(公開から起算して 60 日)には、同制度が設けら
れている。
無効審判については、特許庁に請求できる無効審判制度を有している国として、モザン
ビークがあり、ARIPO では各指定国の国内法による他は、裁判所に請求できる無効審判
制度を有している。 (3)意匠
パリ条約及びWTO協定については、特許の項で説明したとおりである。
意匠の国際寄託に関するハーグ協定については、ベナン、コートジボアール、モロッコ 及 び セ ネ ガ ル が “London Act”と“Hague Act”の 二 つ の ア ク ト に 加 入 、 エ ジ プ ト が “London Act” と “Geneva Act”の二つのアクトに加入、チュニジアが “London Act”に加
入、ガボン及びマリが “Hague Act”に加入、ガーナ、ナミビア、ルワンダ、シエラレオネ
意匠の国際分類を確立するためのロカルノ協定については、ギニア及びマラウイが同協 定に加盟している。
意匠法については、リベリア、レソト、セーシェル、シエラレオネ、タンザニア(旧タ ンガニーカ)及びウガンダを除き、アフリカ諸国のいずれの国もおおむね有している。
審査制度については、このうち実体審査制度を有している国は、ケニア、モーリシャス、
モザンビーク、ナミビア及びザンビアである。
新規性判断の基準については、多くのアフリカ諸国で「内外国公知公用・内外国刊行物」
の基準を採用しているが、中央アフリカでは「内外国公知公用」、ガンビア及びレソトで は「国内公知公用・内外国刊行物」、マラウイでは「国内公知公用・国内刊行物」、リビ ア及びザンビアでは「国内公知公用」の基準を採用している。
意匠権の存続期間の起算日については、多くのアフリカ諸国で出願日を起算日としてい るが、ザンビアでは登録日を起算日としている。また、南アフリカでは、登録日又は公表 日の何れか早い方を起算日としている点に特徴がある。
意匠権の存続期間については、多くのアフリカ諸国で5年であり、5年ずつ2回延長で
きる制度を採用しているが、アルジェリアでは10年、エジプト及びジンバブエでは10年
で、5 年延長できる制度を採用している。また、南アフリカでは、美的意匠と機能的意匠
で意匠権の存続期間が異なる特異な制度を採用しており、美的意匠は 15 年、機能的意匠
は10年である。
異議申立制度については、エジプト及びモザンビーク(公開から起算して 60 日)、ジ
ンバブエ(公開から起算して 2月)、サントメ・プリンシペ(公開から起算して3月)、
並びにガーナには、同制度が設けられている。
無効審判については、特許庁に請求できる無効審判制度を有している国として、ブルン
ジ、エジプト、リビア、マラウイ、ナイジェリア、スーダン、スワジランド、南アフリカ、
ザンビア及びジンバブエが挙げられ、それ以外はおおむね裁判所に請求できる無効審判制 度を有している。なお、アルジェリアには無効審判制度がない。
登録表示については、ナミビアにおいて、登録表示が義務とされている。
(4)商標
パリ条約及びWTO協定については、特許の項で説明したとおりである。
TLT(商標法条約)については、アフリカ諸国のうち、エジプト、モロッコが同条約の
締約国である。
マドリッド協定議定書については、アフリカ諸国のうち、ボツワナ、エジプト、ガーナ、
ケニア、リベリア、レソト、モロッコ、マダガスカル、モザンビーク、ナミビア、スーダ ン、シエラレオネ、サントメ・プリンシペ、スワジランド及びザンビアが同議定書に加盟 している。
ニース協定については、アフリカ諸国のうち、ベナン、アルジェリア、エジプト、ギニ ア、モロッコ、マラウイ、モザンビーク、チュニジア及びタンザニアが同協定に加盟して いる。
除き、アフリカ諸国のいずれの国もおおむね有している。
審査制度については、このうち実体審査制度を有していない国又は国際機関は、アンゴ ラ、ブルンジ、コンゴ民主共和国、コンゴ共和国、ジブチ、リベリア、モロッコ、ルワン
ダ、セーシェル、スーダン、ウガンダ並びにARIPO及びOAPIであり、それ以外の国は
実体審査制度をおおむね有している。
権利付与の原則については、ブルンジ、シエラレオネ、南アフリカ及びジンバブエが先 使用主義を採用し、エジプト、赤道ギニア、ギニアビサウ、マラウイ、ナイジェリア、ザ
ンビア及びOAPI が先願主義と先使用主義の折衷主義を採用し、ARIPO が各指定国に委
ねている他は、アフリカ諸国はおおむね先願主義を採用している。
商標権の存続期間の起算日については、多くのアフリカ諸国で出願日を起算日としてい るが、スワジランドでは登録日を起算日としている。
商標権の存続期間については、エチオピア、マラウイ、ナイジェリア、セーシェル、タ
ンザニア、ウガンダ及びザンビアが7年、シエラレオネが14年、それ以外のアフリカ諸
国及び国際機関は 10 年で、いずれも更新制度を有している。なお、ブルンジは無期限と
なっている。
不使用取消制度については、特許庁に請求できる不使用取消制度を有している国として、
ボツワナ、コンゴ民主共和国、アルジェリア、エチオピア、マダガスカル、モーリシャス、
スワジランド、タンザニア及びウガンダ(以上、不使用期間 3 年)、ジブチ、エジプト、
ケニア、モロッコ、マラウイ、ナミビア、セーシェル、サントメ・プリンシペ、チュニジ
ア、南アフリカ、ザンビア及びジンバブエ(以上、不使用期間5年)が挙げられ、それ以
外はおおむね裁判所に請求できる不使用取消制度(不使用期間5年)を有している。なお、
ルワンダの場合、不使用取消制度の不使用期間は3年である。
異議申立制度については、アンゴラ、コンゴ民主共和国、ジブチ、アルジェリア、リベ リア(情報提供制度あり)、マダガスカルを除いて、アフリカ諸国及び国際機関のほとん
どが同制度を有している。異議申立期間は、60日、2月、90日、3月、6月と、国及び国
際機関によってさまざまな期間が設定されているので、異議申立の時期的要件については 注意を要する。
無効審判については、特許庁に請求できる無効審判制度を有している国又は国際機関と
して、ブルンジ、ボツワナ、コンゴ民主共和国、エチオピア、ギニア、リベリア、レソト、
南アフリカ
3-2.各主要対象国の知的財産権関連制度の概要
主要対象国の知的財産関連制度(国内法制及び条約)を添付資料3として、主要対象国
の知財庁等のURL等を添付資料4として、報告書末尾に添付した。
(1)南アフリカ (1-1)特許 a)定義・特許要件
特許を受けることができる発明として、特許法第 25 条に「特許は、本条の規定に従う
ことを条件として、進歩性を有し、かつ、商業、工業又は農業に使用又は適用できる新規 の発明に対して付与することができる。」と規定されている。
そして、同条には特許を受けることができない発明として、以下のものが挙げられてい る。
(a) 発見
(b) 科学上の理論
(c) 数学的方法
(d) 文芸、演劇、音楽若しくは美術作品又はその他の美的創作物
(e) 精神活動、遊戯又は事業を行うための計画、規則又は方法
(f) コンピュータ・プログラム
(g) 情報の提示
さらに、同第 25 条には、「その公表又は実施が不快な又は不道徳な行動を助長すると
一般に予想されるような発明」や「動物若しくは植物の品種又は動物若しくは植物の生産 のための本質的に生物学的な方法であって、微生物学的な方法又はその製品でないもの」 も特許を受けることができない発明として規定されている。
b)出願
出願の要件として、同第 30 条には、所定の様式による願書、所定の手数料の支払、南
アフリカの公用語の1つ又はいずれかのパリ条約締約国の公用語による明細書1通、及び
(該当すれば)図面1通が規定されている。また、条約上の優先権の主張を伴う出願の場
合には、願書に優先権の基礎となる出願の番号、日付及び出願の題名並びに出願した条約 締約国名を記載することによって、明細書及び(該当すれば)図面についての提出要件を 充足できる。
c)出願公開・公告
同第43条には、出願は最先の優先日から18か月後に公衆の閲覧に供されること、完全
明細書の受理が上述した 18 か月の期間終了前に公告される場合、事案のすべての書類は
受理についての公告日から公衆の閲覧に供されること、等が規定されている。 d)審査
南アフリカ
同第34条及び42条には、完全明細書を所定の方法で審査し、かつ本法の要件を満たす
場合には、完全明細書は受理され、登録官は、その事実について書面により出願人に通知
することが規定されている。特許法規則 46 には、出願人は、登録官による出願の受理が
通知されたときは、当該受理から3月以内又は登録官が認める更なる期間内に、当該受理
を公報に公告することが規定されている。また特許法規則 47 には、特許証は、定められ
ている様式又は登録官が指示する変更された様式により、公報における公告の日付で捺印 することが規定されている。
e)存続期間
特許権の存続期間は、同 46 条に、本法に別段の規定がない限り、特許権者又は代理人
による所定の更新料の納付を条件として、特許出願の日から 20 年とすると規定されてい
る。ただし同46条(2) には、登録官は、申請に基づきかつ所定の追加手数料の納付を条件
として、更新料の納付期間を 6月を超えない期間延長することができると規定されている。
f)異議・無効
南アフリカには異議申立制度は規定されていない。
無効については、同第 61 条に、何人も、次の何れかの理由によって、いつでも特許の
無効を申請することができ、特任裁判官は、特許を取り消すべきか又は特許を支持するべ きか、また、支持する場合であって明細書若しくは明細書のクレームに補正が必要なとき は如何なる補正を施すべきかを決定することが規定されている。
(a) 特許権者が第27 条に基づいて特許を出願できる者でないこと
(b) 特許の付与が申請人又は申請人の主張の元となる者の権利の不正取得の結果である
こと
(c) 関係発明が第25 条に基づいて特許可能なものでないこと
(d) 完全明細書において図解又は例示されている発明が実施できないか、又は完全明細
書に記載されている成果及び利点をもたらさないこと
(e) 関係完全明細書が、当該発明に係る技術に熟練した者が当該発明を実施することが
できるように、発明及び発明を実行する方法を十分に説明し、確認しかつ必要な場合
は図解若しくは例示することをしていないこと
(f) 関係完全明細書のクレームが、
(i)明確でなく、又は
(ii)明細書において開示されている内容に適切に基づいていないこと、
(g) 特許出願に関して提出した所定の宣言が、重大な虚偽の陳述又は表示であって、宣
言がなされた時に特許権者が虚偽であると知っていたものを包含していること、
(h) 特許出願が第36 条に基づいて拒絶されるべきであったこと、
(i) 完全明細書が微生物学的方法又はそれによる製品を発明としてクレームし、かつ、
第32条(6)の規定が守られていないこと
南アフリカ
同第 39 条に「追加特許の取得方法及び効果」が規定されている。すなわち、発明(以
下「主発明」という。)に係る特許が出願又は付与され、かつ、出願人又は特許権者が所 定の方法で、主発明の完全明細書において記述又はクレームされた発明に係る追加、改良 又は変更に関して新たな特許を出願する場合は、当該人に追加特許を付与することができ る。そして、追加特許に付与される期間は、主発明に係る特許の期間でまだ経過していな い部分とされている。
(1-2)実用新案 実用新案制度はない。 (1-3)意匠
a)定義・登録要件
意匠には、「美的意匠」と「機能的意匠」があるとされており、意匠法第1 条には、意
匠の定義が次のように規定されている。すなわち、「美的意匠」とは、物品に応用する意 匠であって、物品の模様、形状、輪郭若しくは装飾の何れかに係るものであるか又はこれ
らの目的の2 以上に係るものであるかを問わず、また、如何なる方法によって応用されて
いるかを問わず、その美的特質に拘りなく、視覚に訴え、かつ、視覚でのみ評価される特 徴を有するものであることが規定され、また、「機能的意匠」とは、物品に応用される意 匠であって、その模様、形状若しくは輪郭の何れかに係るものであるか又はこれらの目的
の2 以上に係るものであるかを問わず、かつ、如何なる方法によって応用されているかを
問わず、当該意匠が応用される物品が果たす機能によって必要とされる特徴を有するもの であり、集積回路の回路配置、マスクワーク及び連続マスクワークを含むことが規定され ている。
登録要件について、同第14条に、(a) 美的意匠の場合、新規であり、かつ独創的である
とき、(b)機能的意匠の場合、新規であり、かつ当該技術分野において陳腐でないものであ
ることが規定されている。
b)出願
同第 14 条には、意匠の所有者は、美的意匠の場合、新規であり、かつ独創的であると
き、また、機能的意匠の場合、新規であり、かつ当該技術分野において陳腐でないとき、 所定の方法で所定の手数料を納付して、当該意匠の登録を出願することができると規定さ れている。
c)出願公開・公告
同第18条(b)には、意匠が登録された後できる限り速やかに、当該登録の通知を所定の
南アフリカ
d)審査
意匠は、実体審査を経ることなく、方式要件を満たせば登録される。すなわち、同第15
条には、登録官は、意匠登録出願を所定の方法で審査し、それが本法の要件に合致してい
る場合において、それが美的意匠であるときは登録簿のA 部に登録し、また、それが機能
的意匠であるときは、登録簿のF 部に登録すること、意匠は、登録される場合、出願日を
もって登録されること、同一の意匠を登録簿のA 部及びF 部の双方に登録することがで
きること、などが規定されている。登録簿のA 部及びF 部については、意匠規則8(1)に、
登録官は、意匠登録出願を受領した際は、(7)に基づいて、「A」又は場合に応じ「F」の
記号をその一部として含む公式の出願番号を当該出願に割り振ることが規定されている。
また、同一の意匠を1 以上のクラスで登録することができ、当該意匠が登録されるべき
クラスについて疑義がある場合は、登録官がクラスを決定することも同条に規定されてい る。
e)存続期間
意匠権の存続期間について、同第22条には、美的意匠が15 年、機能的意匠が10 年で
あることが規定されている。また、その起算日は、所定の料金の納付を条件として、その
登録日又は公表日の何れか早い方から起算するものとされている。なお、意匠法 1 条(d)
において「公表日」とは、所有者又は前権利者の同意を得て、意匠が(共和国その他の場所
で)最初に公衆の利用に供された日であると規定されている。
f)異議・無効
同第 31 条には、何人も、次の理由があれば、いつでも所定の方法により、意匠登録の
無効を裁判所に請求することができる。
(a) 意匠登録出願が第14 条に基づいて権限を有する者により行われなかったこと
(b) 意匠登録が申請人又は申請人の主張の元になった者の権利を詐欺にかけてなされて
いること
(c) 当該意匠が第14 条に基づいて登録できないこと
(d) 虚偽の陳述又は表示であって重要なものであり、かつ、当該陳述又は表示が行われ
た時点で登録所有者が虚偽であることを知っていたものを、意匠登録出願が含んでい
ること
(e) 意匠登録出願が第16 条に基づいて拒絶されるべきであったこと
(1-4)商標 a)定義・登録要件
「標章」とは、商標法第 2 条に「図により表示することができるすべての標識をいい、
図案、名称、署名、語、文字、数字、形状、外形、模様、装飾、色彩、商品の容器又はこ れらの組合せを含む。」と定義されている。
南アフリカ
(1) 商標は、登録できるためには、商標を登録し又は登録しようとするある者の商品又
はサービスと他人の商品又はサービスとを、一般的に識別でき又は制限付きで商標を
登録し若しくは登録しようとする場合は当該制限内での使用について識別できなけ ればならない。
(2) 商標は、登録出願の日に、本質的に識別できるか又はその先使用のために識別でき
る場合は、(1)の意味において識別できるとみなされる。
そして、商標として登録できないものとして、同第 10 条に以下のように規定されてい
る。
(1) 商標とはならない標章
(2) 次の何れかの標章
(a) 第9条の意味において識別できないもの、又は
(b) 取引において当該商品若しくはサービスの種類、品質、数量、用途、価額、原産
地その他の特徴又は当該商品の生産若しくはサービスの提供の方法若しくは時期 を示すのに用いる標識又は表示から専ら成るもの、又は
(c) 日常語又は善意のかつ確立された商慣行において常用されるようになっている標
識又は表示から専ら成るもの
(3) 登録出願人が所有権について善意の請求権を有さない標章
(4) 登録出願人が、自己自身で又は第38条により標章の使用を認められている若しくは
認められるべき者を介して、商標として使用する誠実な意図を有さない標章
(5) 商品の形状、外形、色彩又は模様から専ら成る標章であって、当該形状、外形、色
彩又は模様が特定の技術的結果を得るために必要であるか又は当該商品自体の性質 に起因するもの
(中略)
(15) 第 14 条及び(16)の規定に従うことを条件として、他人による先の出願の主題であ
る標章と同一の標章、又は当該標章と極めて類似しているために標章の登録を求めて
いる商品若しくはサービスであって当該先の出願が行われた商品若しくはサービス
と同じ若しくは類似しているものについての使用が、欺瞞若しくは混同を引き起こす
虞がある標章。ただし、当該先の出願を行った者が当該標章の登録に同意する場合は
この限りでない。
(以下、略)
b)出願
同第16条(1)には、商標の登録出願は、所定の方法により登録官に対して行うことが規
定されている。これを受けて、商標規則第11条には、商標登録出願は様式TM1により行
うこと、出願は出願人又は正当に授権されたその代理人が日付を付し署名すること、出願
は3通で行うものとし、商品又はサービスの各類及び別個の各標章について別個の異なる
南アフリカ
同第 17 条には、商標の登録出願が受理された場合は、出願人は、受理の後できる限り
速やかに,受理された出願を所定の方法により公告させなければならない。
d)審査
実体審査の規定はないが、同第16条(2)(3)に、以下の規定がある。
(2)登録官は,本法の規定に従うことを条件として,次を行う。
(a) 出願を受理すること
(b) 自己が適切と認める補正,変更,条件又は制限に従うことを条件として,出願を
受理すること
(c) 暫定的に出願を拒絶すること,又は
(d) 出願を拒絶すること
(3)登録官は,登録出願人に対し,出願日から適正な期間内に,(2)に基づく自己の決定を書
面により通知する。 (以下、略)
また、商標規則15には、以下の規定がある。
(3)登録官は,出願の当該調査及び検討の後,当該標章が登録されることに何らの拒絶理由
もないと考えるときは,これを無条件に,又は登録官が出願人若しくはその代理人に伝え る条件,変更若しくは修正に従うことを条件として,受理するものとする。
(4)出願の当該調査及び検討の後,拒絶理由が存在する場合は,当該拒絶理由の陳述を書
面で出願人に送付するものとし,かつ,陳述の日から 3 月以内に,出願人が主張を書面
で提出するか又は聴聞若しくは期間延長を申請するかしない限り,当該出願は放棄された
ものとみなされる。
e)存続期間
商標権の存続期間は、10年であり適宜更新できる旨、同第37条に以下のとおり規定さ
れている。
(1) 商標の登録は、10年間存続し、本条の規定に基づいて適宜更新することができる。
(2) 登録官は、登録商標の登録所有者が所定の方法により所定の期間内に行った申請に
基づき、最初の登録又は場合に応じて登録の最終更新の満了日から10年間商標の登
録を更新する。 f)異議・無効・取消
異議申立について、同第21条に、何れの利害関係人も、第17条に基づく出願の公告日
から3月以内に又は登録官が認めることがあるこれより長い期間内に、所定の方法により
当該出願に異議を申し立てることができる旨、規定されている。また商標法規則第 52 条
に記載のとおり、異議申立期間をさらに3か月延長することが可能である。登録官の決定
に対して、同第53条に基づき裁判所に上訴することができる。
瑕疵がある商標について、同第 24 条に、登録簿への不記入若しくは脱漏、登録簿に誤
南アフリカ
る場合は、何れの利害関係人も、その者の選択によりかつ第 59 条の規定に従うことを条
件として、裁判所又は登録官に対し、所定の方法によりその救済を求めることができ、そ れに基づき裁判所又は場合に応じ登録官は、適切と認める登録簿への記入、抹消又は変更 を命じることができる旨、規定されている。
また、不使用を理由とする取消について、同第27条に、当該申請の3月前までに登録
証の交付日から5年以上の継続した期間善意の使用をしていない場合には、何れかの利害
エジプト
(2)エジプト (2-1)特許 a)定義・特許要件
知的財産権法第1条には、特許は新規であり進歩性を有する産業上利用可能な発明であ
って、新規の工業製品又は新規若しくは既知の産業上の方法の新規な応用に関連するもの に対して付与されるものとする旨、規定されている。
さらに、同第2条には特許を受けることができない発明として、以下のものが挙げられ
ている。
(1) その実施が、公序良俗に反する若しくは反するおそれがある、又は環境、人、動物
若しくは植物の生命や健康を害するおそれがある発明。
(2) 発見、科学理論、数学的方法、計画及び体系。
(3) 人及び動物を診断、治療及び手術する方法。
(4) 希少性又は特殊性にかかわらず微生物以外の動植物並びに非生物学的方法及び微生
物学的方法以外の動植物の生産のための本質的に生物学的な方法。
(5) 臓器、生物組織、生細胞、自然の生物学的物質、核酸及びゲノム。
b)出願
同第 13 条には出願の要件として、特許願書に主題の全記載及び当業者が実行できる最
良の方法を含む、発明の詳細な明細書、並びに保護を求める各製品又は方法の詳細な明細 書を添付しなければならない旨、規定されている。
また、同条には、生物又は植物又は動物の産物、又は伝統薬の知識、農業知識、工業知 識、手工業の知識、文化遺産又は環境遺産に発明が関係している場合、発明人は適法な方 法で出典を得るよう努めること、及び発明が微生物に関係する場合、発明人は当該生物の 特徴を開示しなければならず、指定する機関に生きた培養菌を寄託しなければならないこ とが規定されている。
さらに、同条において、出願人はすべての場合において、当該出願の結果及び以前に外 国で出願した同一の発明又はその主題に関する出願の事項及び情報をすべて提供しなけれ ばならないことを規定している。
c)出願公開・公告
エジプトには出願公開制度はない。第 16 条には、発明が前述の条件を満たしている場
合、かつ特許出願が第12条に規定する単一性及び第13条に規定する出願要件を満たして
いる場合、特許庁は規則が定める方法で出願受諾を特許公報で公告しなければならない旨、
規定されている。
d)審査
同第16条には、本法第1条、第2条、第3条の規定に従い、特許庁は、発明が新規の
エジプト
e)存続期間
特許権の保護期間は、同第9条において、エジプトにおいて出願がされた日から20年
とすることが規定されている。
f)異議・無効
異議申立については、同第 16 条に、いかなる関係当事者も特許が官報で公告されてか
ら 60 日以内に、理由を記載して特許の付与に異議の申立をする旨の書面による通知を特
許庁に提出できることが規定されている。さらに、当該異議は規則で決められた100 ポン
ド以上1,000 ポンド以下の手数料納付に従うものとするが、当該手数料は当該異議が承諾
された場合には返済されること、第 36 条17で設置される委員会によって審査されること
が規定されている。
無効については、同第28条に、特許庁又は利害関係人は、第2 条及び第3 条に違反し
て付与された特許対して行政裁判所に申立をすることができること、及び特許庁は最終決 定の受理により、当該特許を無効にしなければならないことが規定されている。
(2-2)実用新案 a)定義・登録要件
実用新案は、同第 29 条に、装置、道具、設備又はそれらの部品の構造又は構成、又は
それらの製品、製造過程又は製造方法、及び現在使われている同類のものにおける、新規 技術の追加に付与されることが規定されている。なお、実用新案出願と特許出願は、相互 に出願変更ができることも併せて規定されている。
b)存続期間
実用新案権の保護期間について、同第 30 条には、エジプトにおいて実用新案出願が提
出された日から起算して7 年とし、更新はできないことが規定されている。
c)その他
出願要件、審査、異議・無効については、明確な規定はないが、同第 40 条に発明の特
許に適用される規定は、実用新案に関して明確に規定されていない事項に対しても準用す る旨が規定されていることから、これらの事項については、特許と同様であるものと解さ れる。
(2-3)意匠 a)定義・登録要件
意匠とは、同第 119 条に、色の有無を問わず、線又は立体の組合せであると定義され、
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知的財産権法第36 条:委員会は管轄省の決定で設置され、本法の条項の適用において特許庁によって下
された決定に対する不服申立てを審査する権限を持つものとする。委員会は、上訴裁判所の顧問又は裁判官と